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新卒の指導に悩む人に伝えたい(2年目、3年目は社会性の育成を)
2021-04-13
関西地区ではコロナ感染の深刻さが増していますが。新年度、この4月から若い社員を採用された企業も多いと思います。
東洋経済オンラインで、日本メンタルアップ支援機構の大野萌子さんがで新しく社会人になった人の関係づくりに役立つポイントを提案していましたので、ご紹介します。
—— ビジネス+IT の記事の要約 ——
4月から新卒を職場に迎え入れ、よく耳にするのは受け入れる側や管理者からの不安の声です。
指導の仕方がわからないといった声も聞かれます。
受け入れ側が、教育するための教育を受けておらず、自分が受けてきたものを、見よう見まねで伝えるのがせいぜいで、それが不安につながっているようにも思います。
さらに、時代の変化とともに昔のやり方が通用しなくなってきており、新人だけでなく受け入れ側もかなりの緊張を強いられていることは事実です。
新人には、職場の環境や仕事に早く慣れてもらい、自主的に動いてもらうには、世代の特徴を理解し、それに合わせた指導や指示を実践する必要があります。
いわゆるデジタルネイティブ世代は、小さい頃からスマホやPCなどの機器に触れ、知りたいと思えば即座に情報が得られる環境で育ってきました。
その世代によく見られる「苦手意識」と、関係づくりに役立つポイントをお伝えしたいと思います。
■デジタルネイティブ世代に見られる、3つの苦手
特徴① 「考える」「質問する」が苦手
ネットですぐに回答を得られることを日常としてきた世代は、まずは考えてみるということが苦手な傾向にあります。
調べればわかるのだから、早いところ調べて答えを確認したいという思いが強く、プロセスを端折(はしょ)りがちです。
また、直接的なコミュニケーションを取るのが苦手という面もあります。
ある企業では、機器の前で立ち尽くしている新入社員に声をかけたら、「使い方がわからないので、スマホで検索していた」と答えられ、驚愕したという人がいました。
ちょっと声をかけてくれたら済むのに、それをしないことへの驚きです。
実際に私も新入社員対象の面談の中で、「質問ができない」と訴えるケースに出合うことが多くあります。
その理由は、「上司(もしくは先輩)が忙しそうなので、声をかけるタイミングがわからない」というのが最も多く、次いで、「困ったときに、そもそも何が問題がよくわからないので、どのように質問していいかわからない」
そして、入社後1カ月くらい経ったころから聞かれるのが、質問をしにいったら嫌な顔をされた、もしくは「また?」と言われてしまったことによって、そのあと聞きに行けなくなったというものです。
[対策]
コミュニケーションは、日々少しずつ育むものです。
仕事を教えるときは要所を押さえ、ヒントになるようなアドバイスをしながら並走し、「考える習慣」を身に付けてもらうこと。
そして、ヒントをもとに自分で考え、わからなければ質問するというサイクルを構築することが望まれます。
特徴② 「想定外」が苦手
「想定外が極端に苦手」というのも新卒世代の特徴のひとつです。
ものを買うとか、どこかへ遊びにいくなど、生活上のあらゆる場面で、何か行動を起こす前に、まずはネット検索し、ある程度の情報を得て自分なりの予想をつけてから動きはじめる習慣が身に付いています。そのため、想定外の事案を前にすると動きが止まってしまう傾向があります。
[対策]
イレギュラーな案件など「本人が想定していなかった仕事」を振るときは、仕事の進め方やスケジュールを具体的に伝えるなど、仕事の見通しが
つくように工夫する必要があるでしょう。
もちろん急を要する案件も出てくるとは思いますので、臨機応変に対応してもらうよう、本人が考える100%の準備でなくとも、走りながらやる
ことを促すことができるとよいかと思います。
特徴③ 「電話」が苦手
「電話が苦手」と言われるようになって久しく、この時期になると取りあげられることの1つかと思います。
学生時代からSNSやメールでコミュニケーションをとってきて、親しい友人とさえ通話することがほぼない状況で、通話というコミュニケーションをトレーニングする場が失われています。
また、文字ツールは、自分の好きなタイミングでゆっくりと言葉を選んで意思伝達することが可能なため、瞬時に反応しなければならないコミュニケーションに不慣れなのです。
[対策]
業務の初期段階で失敗しやすく、それが苦手意識になって電話を避けるようになると、負のスパイラルに陥ります。
まずは、社内のやり取りで練習する、伝える内容をテキスト化するなど、電話に慣れてもらう指導が必要です。
指導や指示は、相手のことを理解できないとうまくいきません。まずは、指導する相手の特徴を知っていただけたらと思います。
デジタルネイティブ世代の新人には、積極的に関わり、相手を正確に理解していくことが重要なのです。
また、個人差もあるため、個別に関わっていくことが重要です。
想像や決めつけで人間性を判断してしまうと、正確に相手を理解できず、どこかで必ずコミュニケーションの行き違いが発生します。
一度コミュニケーションの行き違いが起こると、お互いに関わることを避けるため、指導はますます難しくなってしまうと思います。
関わり方に苦手意識がある方々こそ、定期的に対話をする機会を作るなど、積極的に新卒世代と関わってみてください。
今回のアドバイスが、よりよい関係性を育む一助となることを願っています。
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社会人1年目は、自由だった学生生活を終え、新しい規則や習慣に触れるのですから誰だって戸惑います。
立場が代わって教育される立場の方は、世代ギャップが大きいければ大きいほど ご苦労も多く、ノイローゼになるくらい大変だと思います。
さて、社会人1年目で新人さんたちは、社内外の規則や大人として、人としてのマナーなど、さまざまな事を学び成長します。
そして一歩づつ会社の戦力になるのですが、社会人教育は最初の1年目で終わりではありません。
1年目で学んだ知識を応用出来て、はじめて「社会性」が身につくからです。(正確には「大人としての社会性」)
そしてビジネスにおいての「社会性」は、政治や経済の知識より、企画書の書き方よりも時として大切なものなのです。
たとえば、あなたがコピー機を使っていたとしましょう。
普通なら、立ち去る前に用紙切れやトラブルのサインが出ていないか確認した上でその場を後にします。
もし、ちょうど自分が使った後に用紙切れが起こったら?
きちんと紙を補給してから立ち去りますよね。それがマナー。
もしも、そんな簡単な気遣いも出来ないなら、その人はまともな仕事なんてできるわけが無いのです。
「知ってる」や「共感する」と「実行する」は違いますよね。
早いお話が、これが(も)「社会性」です。
社会人として2年目や3年目になると、目に見えるほどクッキリと社会性の差が表面化します。
特に若い世代の社会性における成長度合は、下のいずれかに「当てはまる」か「当てはまらない」かでまずは分ける事ができます。
・同期入社の人と比較して、仕事ぶり(結果・成績)が良くない。
・社内で孤立している。
どちらか1つでも「当てはまる」場合、少し細かく日頃の行いを見てみましょう。
下記をチェックしてください。
□ 挨拶が苦手。
□ 自社の商品やサービスの説明が下手。
□ 急病で欠勤連絡は始業時間ギリギリに電話連絡。
□ 先輩や上司に自分から近づかない。
□ メールでは相手の会社名や役職も書かずに送信。
□ 依頼された業務の進捗について相談、連絡、報告が希薄。
□ 自分から同僚などに依頼した業務の返事が無くても気にしていない。
□ 内外の相手を問わず、自分の都合で予定を先延ばにしても平気。
□ 業務は先送りが多く、放置したとしても問題であるとは考えていない。
□ 失敗した時の問題点が理解できず、原因究明や整理をしない。
普通、2年目になると該当は「0」です。 あっても「2つ」でしょう。
いずれも1年目の研修や教育、日頃の仕事の中で正解は教わっているはずです。
もし、3つ以上あてはまった場合は「社会性に問題あり」となります。(「当てはまる」の数に比例して重症です)
社会性の欠如は、集団である会社の様な組織内では大きな問題です。したがって、必ず2年目、3年目には上司がチェックしなければなりません。
また、経営者であっても単独でビジネスをする人であっても、社会性はとても大切です。
まったく人に合わずにでも成立する様な、山奥に籠って作品を作る芸術家でもない限り、ビジネスをする以上はどこかでお客様や取引先と話をしたり、意見交換をするわけです。
その際には必ず社会性は問われます。(結果に表れます)
そんなわけで、社会人1年目は「会社との本人の関係」でとても大切な期間。2年目、3年目は、「その人の人生」にとって、とても大切な時間。
ですから、教育担当の方、先輩方々、上司の皆さんは時間と愛情をかけて次世代の育成にご尽力いただきたいと私は考えています。