最低賃金割れで社長が書類送検。神戸の事例、大阪の小さな会社も他人事ではありません
2026年10月20日、神戸西労働基準監督署は、最低賃金法違反の疑いで、神戸市西区の運送会社と70代の男性社長を書類送検しました。報道によると、従業員8人の賃金が最低賃金を下回り、不払いの額は計241万円。社長は容疑を認めているとのことです。
従業員8人といえば、大阪にもたくさんある規模の会社です。単純に平均すると、1人あたり約30万円。最低賃金を下回ることは、小さな会社にとっても、ここまで大きな問題になり得ます。
最低賃金を下回ると、どうなるのか

「うちは大丈夫」のつもりで割れていることも
今回の会社の詳しい事情は、報道からは分かりません。ただ一般的に、悪気がなくても最低賃金を下回ってしまうケースはあります。次の点に心当たりはないでしょうか。
月給制だから関係ないと思っている
月給も時給に換算して比べます(参考:月給制の会社は要注意)。
手当を含めて計算している
通勤手当、精皆勤手当、家族手当などは、最低賃金の計算に入れられません。
歩合給が中心の給与を、時給に換算して確かめていない
歩合給は、総労働時間で割って時給に換算します。固定給が少なく歩合給が中心の場合は、長時間働くほど時給が下がり、最低賃金を下回ることがあります。固定給だけで最低賃金を上回っていれば、問題ありません。
何年も賃金を見直していない
最低賃金は毎年のように上がっています。2026年10月からは、大阪府が1,231円、兵庫県が1,172円です。昨年は大丈夫でも、今年は割れているかもしれません。
また、時間外労働の割増が正しく払われているかも、あわせて確認しておきたいところです(参考:残業代の「1.25倍」「1.5倍」、守れていますか)。
賃上げの負担には、助成金も
賃上げと設備投資をセットで行う中小企業には、「業務改善助成金」があります。来年度に向けた動きは、以前の記事「業務改善助成金、来年度は予算が約26倍に」で紹介しています。
「うちの賃金は、最低賃金を本当に上回っているのか」。計算に少しでも不安があれば、問題になる前に確認しておきましょう。大阪の当機構で、賃金の点検をお手伝いします。
