新卒の3年以内離職率、5人未満の会社では約6割。採用より先に「辞めない仕組み」を
2026年10月23日、厚生労働省が「新規学卒就職者の離職状況(令和5年3月卒業者)」を公表しました。就職後3年以内に辞めた人の割合は、大卒31.2%、高卒36.9%。どちらも前年より下がり、全体としては少し落ち着いてきたように見えます。
ところが、会社の規模別に見ると、まったく違う姿が見えてきます。
小さな会社ほど、新卒が辞めていく
大卒の3年以内離職率(事業所の規模別)
令和5年3月卒業者
出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和5年3月卒業者)」(2026年10月公表)
従業員5人未満の事業所では、大卒の58.2%が3年以内に離職しています。しかも、全体が下がっている中で、5人未満だけは前年より0.7ポイント上がりました。高卒でも、5人未満の事業所では61.3%と、6割を超えています。1,000人以上の事業所(大卒24.2%、高卒24.4%)と比べると、2倍以上の差です。

採用コストが、そのまま消えていく
人手不足の中、小さな会社が新卒を1人採用するのは簡単なことではありません。求人を出し、面接をし、仕事を教えて、ようやく戦力になりかけたところで辞められてしまうと、それまでにかけた時間とお金がそのまま消えてしまいます。だからこそ、小さな会社ほど「採用」より先に「辞めない仕組み」を考えておく必要があります。
小さな会社でもできる、辞めない仕組み
入社前に、条件をはっきり伝える
給与、勤務時間、休日、仕事の内容を、労働条件通知書で書面にして伝えます。「聞いていた話と違う」は、早期離職の大きなきっかけです。
最初の数か月は、相談できる相手をつくる
小さな会社では、社長以外に相談相手がいないことも少なくありません。困った時に声をかけられる先輩を決めておくだけでも違います。
将来が見える雇い方にする
契約社員として採用している場合は、早めの正社員化が効果的です。「この会社で続けていける」という安心感が、何よりの引き止めになります。
正社員化には、キャリアアップ助成金が使えます
契約社員を正社員に転換する場合、「キャリアアップ助成金(正社員化コース)」で、中小企業なら1人あたり最大80万円の助成を受けられる場合があります。ただし、新規学卒者で雇い入れから1年未満の方は対象外になるなど、細かな条件があります。助成金の詳しい内容は、以前の記事「賃上げ、従業員100人以上の会社は9割超。20人以下の会社は約6割にとどまっています」でも紹介しています。
「せっかく採用しても、すぐに辞めてしまう」とお悩みの方は、一度ご相談ください。大阪で、正社員化やキャリアアップ助成金の活用を含め、人が定着する職場づくりをお手伝いしています。
