転職する人が増えています 企業は困ってます

離職率を低下させるには
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テレビを見てると転職をすすめる人材紹介のCMをよく拝見します。
毎日の様に「こんな人材どこで・・・」なんてCMがガンガン流れれています。

だからでしょうか?
中小零細企業からの人材流出が止まりません。

離職率を低下させる3大要素は以下の通りです。

 ① 法令の通り、あるいはそれ以上の賃金が支払われている
 ② 企業に明確なビジョンがあり、その方向に向かっている
 ③ 適正に評価されていると感じ、休日、地位などの待遇が悪くない

経験上ですが、離職率の高い企業の70%以上は①が原因です。
会社(事業主さん)が給与計算方法を誤解をしていたり、知りながらも法令違反を継続されている場合です。
ただ、小規模事業主さんの概ね半数以上は、なんらかの問題を抱えているケースを散見します。
怖いのは、会社(事業主さん)は知らないだけ。ほとんどの場合、労働者はそれを知っている事です。ネット社会ですから。
だから、行動力のある若い人材は黙って退職しちゃうのです。

次に②について。
現時点で企業に将来性が有っても無くても②を労働者と経営者が協力して策定し、社内のモチベーションを高く設定しておくのも大切です。
ただし、最終的な目標達成だけ掲げるのではなく、出来れば売上と利益が伴う細かい小さな目標を数多く設定し、達成や未達成、そして進捗が全社員で共有できる環境整備をしておく事も同時に必要です。(まずは出来る事から始めましょう)
京セラは、「この町内で一番 儲ける(大きな)会社になろう」からスタートしています。

そして③ですが。②の小さな目標を達成した段階で、報酬として「休日」や「地位」出来れば「賃金」を少しでも、本当に僅かでも改善しましょう。 すると、格段に離職率は減少します。
(たまに②→①の順で良くなるケースもありますが、こちらは大きな人件費を要しますので少数派です)

ただ、その全ての根本となるのは①である事をお忘れなく。

ちなみに、令和2020年新規大卒就職者が3年以内に離職した割合を厚生労働省が先日発表しています。
なんと、32.3%です。(2019年入社の3年以内の離職率から0.8%増)
正直なところ、昭和や平成時代に学生が3ヶ月以内にバイトを辞めてしまう確率と変わらないと感じました。

問題は、企業の事業所規模が小さいほど離職率が高い傾向です。
5~29人規模で49.6%、5人未満で54.1%だったそうです。

新人社員さんを一生懸命育成し「ようやく仕事を覚えたかな?」と思った頃、半数はサヨウナラです。
これじゃ企業は辛い。まして小規模事業者さんはフラフラになります。
時間と費用をかけて採用しても半分しか残らないのです。ひょっとすると来年になると、残りの半分も、、、。

この様な状況ですから、転職サポートの会社もお仕事だから仕方ない。でも、人材紹介や転職を煽るCM広告は、できれば自重いただけないものかと思います。
だって、歯を食いしばって日本経済の基盤を支えている中小零細企業の人材確保は問題を通り越して、今や深刻な状況なのですから。

最後に、事業規模に関係なく業種別の離職率上位3つは以下の通りです。
 51.4% ・・・ 宿泊業・飲食サービス業
 48.0% ・・・ 生活関連サービス業・娯楽業
 46.0% ・・・ 教育・学習支援業
このままでは近い将来、皆さんの街から旅館や飲食店、スーパーや映画館、塾などが無くなる日が来るでしょう。

本来、事業者さんが目指すのは「離職率を抑えたい」ではありません。
労働者から「こんな解すあに転職したい」とおもってもらう組織を作る事です。
そのためには、まずは企業の骨となる、法令に従った就業規則、労働条件通知書、勤務管理、賃金計算の整備から始めましょう。微力ながら、我々はお役にたてます!

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